どんな仕事があるのか?
プロ野球の仕事に興味がある方へどんな仕事があるのか?
本来、中に入って見なければ分からないことをこれからプロ野球の仕事に携わりたい
そんな方へ具体的に仕事の内容を解説致します。
※今回はNPB球団を参考としております。また、球団にとって組織形態は変わりますのでそのあたりはご容赦ください。
球団によって組織規模やセクションなど異なりますがやってる事は大体同じです。
まず、ユニフォーム組みから実態を説明して行きます。
ユニフォーム組
ユニフォーム組は選手・監督・コーチと行った主役です。
まず、選手からキャリアをスタートして実績を残し、引退後に指導者となるパターンです。
とにかく実力主義の世界。選ばれた者だけがなれる世界。
ドラフトで入団が決まっても活躍して10年以上プレーする事は簡単ではありません。
選手を引退した後、スタッフとしてチームに残る人もいます。
ピッチャーの場合は打撃投手、キャチャーの場合はブルペン捕手、
それ以外にマネージャーや用具係、スコアラーなどに転身する場合もあります。
選手経験が無くてもなれるのがチームのスタッフで
「トレーナー」「トレーニングコーチ」などの仕事。
逆にこれらの仕事は専門の資格やキャリアが必要なので選手以上に大変かもしれません。
各球団選手寮を持っていて若手の選手はまず寮に入って野球漬けの日々を送ります。
そんな寮生のお世話をする仕事が「寮長」です。
各球団によって寮長に抜擢する人材は色々ですが若手選手は学ぶことが多いので
良き相談者になれる人材が好ましいように思います。
フロント組
球団代表、社長、GMなどの幹部は除き、一般的に人材を募集しているのが
営業、ファンサービス、ファンクラブ、MD(マーチャンダイジング)のお仕事。
ここはリアルに説明して行きます。
広報のお仕事
チームの情報を発信(リリース)したりメディアとの調整を図る仕事。
選手のインタビューや記者会見などの対応、セッティングもあります。
放送局や新聞、雑誌など媒体の人脈も広げることも可能。
事故や不祥事など起きた場合は組織を守ることで重要な仕事となります。
コンプライアンスを遵守し常に公平なスタンスを取れる人材でなければなりません。
時には球団幹部であろうと記者会見へ引きずり出すくらいの正義感が必要なので、
「情報発信」という責任の大きい仕事ですがその分やりがいは大きいです。
営業のお仕事
華やかなイメージが強いプロ野球ですが、営業という仕事は泥臭いかもしれません。
販売する物は年間シートや広告、協賛など。
年間シート以外は法人相手となるため、企業にプロ野球というコンテンツを使って
プロモーションさせることを提案しまくる仕事。
しかし、飛び込み営業でどうにかなるものでもなく、ほぼ、親会社との利害関係がある企業
に提案を持ち込みます。
近年、試合中継など見るとキャッチャーの背後、テレビの画面いっぱいに
企業の広告が付いていますよね。
テレビ中継で映る場所は高く売れますのでいざ球場で見ると全く見えない広告でも
実は広告料が高いのです。
営業という仕事はチームの収支に大きく影響を及ぼす重要な仕事となります。
異業種からの転職組が多いのであなたにも十分チャンスはあるでしょう。
時間があると時にスタジアムにはどんな企業の広告があるのか見てみると
良いのでないでしょうか?
事業のお仕事
事業はセクションが多岐に渡ります。
試合演出、ファンサービス、ファンクラブ、チケット販売、試合の運営、MD、地域貢献などなど。
色々なお仕事があります。一部外注化されているものもありますが、企画力、マーケティング力、マネジメント力などセクションによって必要な能力も問われます。
こちらも異業種からの転職組が多く、前職の経験も採用に大きく影響しています。
スタジアム演出のお仕事
大型ビジョンVTRや音響、試合中の広告VTR、オルガン演奏、始球式など
主にクリエーター的な仕事になります。
主に素材の準備から放送制御室のような場所でのオペレーション(映像の再生、切替)など
スタジアムを特別な空間に演出する仕事です。
球団職員ではなく外部の制作会社に委託されているケースが多く
アナウンス業務なども特殊な仕事ではありますが、意外となり手がいないのも事実。
チケット販売のお仕事
入場券販売のお仕事。
前売り、当日券販売の主業務とプレイガイドとの調整、企画券の開発販売も含む。
チケットに関する全般の業務。
現在はネット販売が進んできましたので窓口で直接販売する仕事はかなり減ったと思います。
球団によっては前売りで売り切っていて、当日券販売がほとんど無い場合もあります。
現在は各球団ファンクラブの先行販売などマーケティングをゴリゴリに回している仕事となります。
放映権販売のお仕事
あまり目立つ仕事では無いのですが、プロ野球の収入の柱ともなりうる
貴重な放映権の販売と試合当日の中継に関する調整などをするお仕事。
現在、CS放送が主流となっていますがプロ野球はコンテンツとして価値が高いので
まだまだ大きな収入を生む仕事です。
現在はほぼCS中心になり随分影響が多いのでは無いかと思いますが、
プロ野球は地域密着型になり、基本はスタジアムに行ってLIVEで試合を観戦することが
主流になりました。
本来のスタイルだと思います。
ファンクラブのお仕事
ファンクラブの企画・運営のお仕事。
年間のプログラムになるが会員種別により特典やノベルティが変わる。
募集から、試合当日の特典引き換え、会報誌の発行などリピーターを増やす
重要な役割を果たす仕事です。
このファンクラブ組織が球団事業の大きな収入源になっていることは言うまでもありません。
中には年間70試合近く来場する熱狂的な方から、年数回程度の来場まで幅広く存在し、
ビジターチームの応援団が加入している場合もある程、加入者にとっても
メリットが大きいプログラム内容です。
イベント(ファンサービス)のお仕事
プロ野球が地上波から消えたのだが、各球団観客動員と事業収益を伸ばしている根底に
このファンサービスが充実してきたことが挙げられます。
来場者向けのイベントやプレゼント企画、試合前、試合中、試合後における
野球なんぞ知らなくてもなんだかワイワイ楽しいわ!
野球を最高のエンターテインメントにしているのもこのファンサービスの影響が
大きいと思います。
ホスピタリティ精神溢れる方にオススメの仕事です。
MD(マーチャンダイジング)のお仕事
近年、その売上を伸ばしているのがグッズ販売と飲食販売です。
セ・パ交流戦などリーグの企画や各球団シリーズ企画などによって
レプリカユニフォームや記念グッズなどの販売、飲食においても工夫を凝らしたメニューの開発などDeNAベイスターズなどはオリジナルビールの製造・販売まで行っています。
今までの野球観戦と大きく異なるのがMDの躍進ではないでしょうか。
球団のオフィシャルグッズショップやスタジアム内の直営売店も充実してきました。
プロ野球は日程が前もって決まっていますので予定を建てやすいことも
メリットではないかと思います。
宣伝のお仕事
ポスターやチラシなどチームの宣伝物の制作のお仕事。
ロゴを含むデザインの管理なども行います。実際のデザインやコピーは制作会社へ発注しますが
監修は全て球団側で行いますのでより魅力のあるコンテンツの制作がお仕事となります。
イラストレーターやフォトショップを使える人なら尚更活躍できるのでないでしょうか。
地域貢献とアカデミーのお仕事
プロ野球球団の役割としていかに地域に根付くか?一部全国区の人気チームもありますが、
サッカーのJリーグのように地域と一体になって活動を行っています。
選手が施設へ訪問することや、行政とのコラボ企画など足下を固める地道な活動がお仕事です。
アカデミーについてはJrチームの運営と絡んでいますが、プロOBからの直接指導を受けられる
スクール事業となります。こちらは、アカデミーの運営全般が主な仕事です。
編成・スカウトのお仕事
一般的に人材を募集している仕事でありませんが、選手の獲得やトレードによるチーム力アップのためのお仕事です。
大方は選手OBが多いのですが、一部外国人の獲得については代理人との人脈、トレードやフリーエージェント選手などの獲得など各球団との横の繋がりも必要なお仕事です。
スカウト自身も自分が推薦する選手がドラフトにかかり、
入団後に活躍すれば評価が上がるものです。
私が所属したいた球団の関西担当スカウトは良く「勝てる選手かどうかを見る」と言っていました
先天的な能力があったとしても、プロで結果を残すにはそれなりの場数を踏んで、
結果を出してきた選手でないと大成しないと。
練習では素晴らしいボールを投げる投手や飛ばす野手がいたとしても本当に本番に弱い選手が
いるのです。
これらを見抜く力は多くの選手を見てこなければならないので奥が深い仕事です。
渉外担当のお仕事
外国人選手のお世話全般、通訳から不動産斡旋、家族の来日なども含みます。
また、外国人の情報収集や交渉窓口のお仕事。
実にシビアな業務で胃が痛くなりますが、安い年俸で大化けする選手を獲得できればその手腕は買われます。
わがままな選手のお世話もしなければならないので苦労が絶えない仕事です。
スタジアムのお仕事
スタジアムの仕事は主に施設管理が中心。グランドの整備、建物の整備・点検、警備、清掃などのお仕事で施設管理以外はほとんど外注に出されています。
なので、球団での人材募集には入ってきませんが、それぞれの外注先で人材は募集されています。
3月はシーズン前と言うことでアルバイトなど多数募集されています。
まずは、このあたりから経験を積んでステップアップすることも良い選択ではないでしょうか。
プロ野球のお仕事を募集しているサイト
パ・リーグ6球団で運営されているPLM(パシフィックリーグマーケティング株式会社)で人材を募集しています。
下記リンクを参照ください。
または、各球団のWEBサイトをご確認ください。
PLM
オリックスバファローズ
千葉ロッテマリーンズ
埼玉西武ライオンズ