自分の身体を自由に動かすことができるようになること
ずばり結論となってしまいますが、プロ野球選手は野球以外のスポーツも上手である。
真剣に他のスポーツを幼少からやっていればその道のエキスパートにもなれるでしょう。
武井壮さんも仰っているのですが身体は脳からの命令で動くのですが、最初は意識して動かす、そのうち反射的に動かせる。
この反射的に動かせるようになるレベルが上位プレーヤーとなる。
ある時、高校の野球部での練習時、「ゴロ捕ったらノーステップで投げてね」と指示を出してスタートしたのだが、ある選手はどうしても2ステップするのです。2回、3回と「ノーステップだよ」と言っても2ステップ入る。
自分では、ノーステップのつもりですが反射的に2ステップ入れないと投げれない状態になっていました。
実はその選手はイップスになっていて投げる行為に対してだけでなく、他の動作でも思うように身体が動かなくなっています。
ここでは、イップスについては解説しませんが、では、何故自分の身体なのに思うように動かせないのか?
この身体のメカニズムは幼少の頃に原因があると言われており、「ゴールデンエイジ」と呼ばれる8歳前後までに全身を使う運動や遊びを行い手や足の感覚を養うことが、最終的に身体をコントロールする能力に繋がっているのではないかと言われている。
学校の校庭や公園などで思いっきり遊ぶ時間も無くなり、遊びもコントローラーを使うゲームが中心となれば、週末だけ野球チームでプレーしたとしてもそれだけの時間では、なかなか成果は得られない。日々の生活習慣の中に組み込まれてこそなのかもしれない。
どんな事をすれば身体を思うように動かせるようになるのか?
学童野球、少年野球の指導者の皆さんには申し訳ないのですが、先にも伝えた通り、週末だけのトレーニングだけではどうすることもできません。
日々の生活に様々な動きがあり、それらを全て野球の動作に繋げてみる。
そして、毎日少しでも良いので継続して行く。
・公園遊び(ジャングルジム・うんてい・鉄棒)
・縄跳び、大縄跳び
・バドミントン
・フワフワボールでの野球
・鬼ごっこ
・ドッジボール
<家の中>
・ピンポン玉野球
・箸で大豆を掴んで皿移動
なんだか昭和の遊びですね。
人間のメカニズム自体は大昔と変わっていないそうで、いくら環境が変わった現代でも変わっていない。ここにヒントがあるのではないかと思う。
現代社会においては随分と様式が変わりましたよね。食生活なんかも含めて。
日本人も和式トイレが無くなり様式トイレになったことで足首や股関節が硬くなりました。
食生活では高カロリーフードが増えて身体は大きくなったのですが、DNA自体は変わっていない。
農耕民族である日本人に違いはないのです。
数十年前までは子供達は無意識のうちにそれなりの身体的能力を上げる運動をしていたのですが、
生活様式の変化において同様のことを実践するのは難しくなりました。
では、これからどうしたら良いのでしょうか?
野球については低年齢において活躍することは難しい競技の部類です。
幼少期は身体全身を使う体操や水泳などを取り入れることが良いのではないかと思います。
そして、中学生くらいから野球に専念しても遅くはありません。
あまり、幼少の頃から競技に特化した動きだけをやってしまうと身体の成長に影響がでますので
避けたいですね。
野球の場合は肘や肩などの関節は特に注意が必要なので指導者の皆様は小学生、中学生に過度な投球をさせる事だけは避けてください。